デザインすること、考えること/五十嵐威暢
February 06, 2004
少し前のエントリーで哲学に関する本について書きましたが、この本は僕の哲学書みたいなものかもしれません。僕はアメリカに来てから、何度となく引っ越しをしましたが、その度に、本棚に入ってる本を、「もうこれは読まないだろうな…」と思って捨ててしまったり、人にあげたりしてきました。でも、この本だけは、多分これからず〜っと持っているだろうなと思います。僕にとってはそんな本です。
内容は世界的に有名なデザイナーである五十嵐威暢氏(サントリーやカルピスのロゴで有名)が、どのような過程、思考プロセスで、今までの作品をデザインしてきたかが書かれています。
一見、思いつきでできたように見えるシンプルなロゴやマークでも、実は様々な試行錯誤の上でできてるものが多いと思うんです。そして、この本には、彼が今まで制作した作品をもとに、デザインをする時に考えたことやアプローチの方法などが書かれています。そして、この五十嵐氏のデザインをする上での姿勢、プロセスっていうのが、僕の生き方とか人生をデザインしていく上ですごく参考になるんです。さらに、それらは、僕が今やらせていただいている「何かを人に教える」という作業にもそのまま応用できる気もします。
ドイツの家電メーカーのデザインディレクターのディーター・ラムスが二十五年以上前に名言を吐きました。「コミュニケーションがブラウンのデザインをつくる」。使い手と作り手との間にコミュニケーションによる理解と信頼が作り出せれば、デザインは自ずとその姿を現してくる程の意味でしょうか。デザイナーの役割はクライアントからの注文に対して、問題の本質を探り出し、最適解を提示することです。そのためにコミュニケーションが、デザインにとって非常に重要な役割を果たしています。
この文にある、「デザイナー」を「先生」に、「クライアント」を「生徒」に、そして「デザイン」を先生の作品としての「授業」という言葉にそれぞれ置き換えてみます。すると…
「先生の役割は生徒からの注文に対して、問題の本質を探り出し、最適解を提示することです。そのためにコミュニケーションが、授業にとって非常に重要な役割を果たしています。」
つまり、生徒とのコミュニケーションを密に取ることで、授業で何をすればよいのかという答えが自然と見えてくるということになるのかもな〜、などと今自分のやっていることに照らし合わせて考えてしまいました。わかったような事を書いてしまいましたが、何をするにしても、相手や対象とのコミュニケーションを大切にしていければなと思います。
当たり前のことなんですけどね…、なかなかできないもんです。
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