留学準備について考える

Written by : Masafumi Kokubo

■はじめに
 筆者は、幸いなことに「過去をほぼ一切否定しない」という性格である。これは、常に一生懸命物事に対処し、与えられた環境の中で最大限のパフォーマンスと最高の意思決定を行う、と言う筆者のポリシーによるものである。したがって、留学前にしておけばよかったことと言うのは、頻繁に考える事柄ではない。それゆえ、今回のテーマは、自分が留学以前にしておいて良かったこと、および、「もし」の仮定で、しておけばよかったことを中心に進めようと思う。

■留学にいたるまで
 筆者は、今回の学部留学にいたるまで、3回ほど長期アメリカ滞在および留学を行っている。そしてそれぞれの経験が次へのステップアップとなっている。

1. 第一回(1987年)
「ハワイおよびロスアンゼルスでのホームステイと語学留学」













A. きっかけ 学校での斡旋
B. 感じたこと アメリカの豊かさに憧れを持つようになり、不確定な希望として、漠然と留学を考えるようになる。
C. 帰国後の対処 アメリカについてもっと知りたいと思い、アメリカの歴史、地名、文化、また、音楽や映画などに注意を払うようになる。


2. 第2回(1991年)
「アメリカ大陸放浪」













A. きっかけ 4年前に感じたアメリカの良さの確認
B. 感じたこと 豊かさと言った良い面だけでなく、貧富格差、人種差別と言ったマイナス面の認識。また、「今」と言う時間を大切に考えるようになる。
C. 帰国後の対処 「今」しかできないこととして、大学の体育会に入部。また、大学のゼミでは、日本の国際関係論最高権威である経塚作太郎教授の下で、日本が国際的にどのように認知されているか?また、日本を客観的に見ることで、今後の日本人に何が求められているのか?と言うことに重点をおき研究。

3. 第3回(1994_5年)
「アメリカ大陸放浪および語学留学」













A. きっかけ 就職が内定していたため、卒業旅行も兼ねて渡米。今までのアメリカへの憧れを吹っ切ろうと言う気持ちもあった
B. 感じたこと 日本の規制の多さを感じとり、何か大きな事をするときは、またアメリカに戻ってこようと漠然と思うようになる。
C. 帰国後の対処 学校に通うことにより、日本に関しての知識の脆弱さに気づき、日本についての理解を深める努力をした。また、入社後最初の勤務地である盛岡では、ボランティアとして、岩手県の通訳を務めた。


4. そして現在
 上記、筆者がとってきた行動、例えば、アメリカの歴史や文化の学習、日本についての再認識、と言ったことは、当然ながら、今回の留学に非常に役に立っている。しかしながら、次の章でも述べるが、全てが完璧にできたわけではなかった。

■留学の準備とは、、、
 冒頭にも述べたが、筆者は一秒一秒を真剣に生きることを信条としていたため、非常に多忙な生活を送ってきた。また、筆者は唯物論者そして現実派であるため、不確定な将来の出来事に対して時間を割くという作業を嫌う。従って、上記「帰国後の対処」も自分の全人生を決めるような覚悟で取り組んだわけではなかった。簡単に言えば、他にやることが多かったのである。所謂、優先順位の問題である。
 しかし、「もし」仮定を始める前に、ひとつだけ念押ししておきたいことがある。それは、日本での自分の過去の経験は、留学によって白紙にされてしまうのか?と言う疑問である。いいかえれば、日本において、英語の学習や留学資金の準備と言った直接的な経験以外は、留学の生活と何も関係ないのか?と言うことである。例えば、筆者は日本での学生時代は、運動で日本一を目指し、ほぼ毎日自宅と練習場の行き来という性格を繰り返した。また、社会人として過ごした6年間は家には、寝に帰るといった生活をしてきた。これらの経験は留学と関連があるのだろうか?答えはYESである。例えば、日本にいる際、友人作りに励んできたとしよう。その関係が深ければ、その友達は、君がアメリカに来てからも正しい情報を提供してくれる友達として存在し続ける。そして、その友達は、君がスランプに陥ったとき、君を励ましてくれる存在になるかもしれない。留学はサバイバルである。そのサバイバルに勝ち抜くには、多くのカードを持っているに越したことはない。そのような観点で物事を捉えると、今まで生きてきた全ての生活は、留学生活に反映される。それゆえ、数多くの武器を所有して留学に望むためにも、日本でのちょっとした出来事にも積極的に取り組んでほしい。少なくとも、毎朝通勤電車の中で、「今日会社が休みにならないかなぁ」などと考えている人間には、留学後も、その通勤電車での経験はポジティブには働かない。

■もし_だったら。。。
 最後になるが、「もし」の仮定で自分の留学準備を振り返ってみたい。

1. もし、留学準備期間にもっと時間を充てられたら。。。
 筆者は、2000年6月に留学を決意し、2001年3月に渡米した。もし、もう少し時間があれば、英語学習や節約などができたはずである。

2. もし、もっとお金があったら。。。
 語学力上達の為、個人レッスンなどを受けていたかもしれない。

3. もし、社会人でなかったら。。。
 筆者は、当アイダホ大学以外にも出願していた。もし、社会人という拘束がなければ、複数の大学を訪問し、最高の大学に入学していただろう。。。

4. もし、年齢が若かったら。。。
 筆者は、もう30になろうとしている。もし10代後半や20代前半で今と同様に留学を決意し実行していたら、きっとアメリカ人のパーティーなどにも今以上に積極的に参加し、また、こちらの大学の体育会で自分自身にチャレンジしていたかもしれない。。。

5. もし、インターネットを活用していなかったら。。。
 筆者は大学出願の際、大いにインターネットを利用した。もしインターネットを利用しなかったら、諸般の手続きが相当手こずったことであろう。


Last Update : 2002/10/10

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