日米大学比較(入学卒業難易度編)

Written by : Shotaro Watanabe

「入学するのは簡単だけど、卒業するのは難しい」とよく言われるアメリカの大学。これは果たして事実なのだろうか。

 両国で四年制大学を卒業した僕の経験から言えば、結論はズバリ上記の言い回し通り。アメリカの大学には入学試験が無い。アメリカ人が普通に入学する場合は高校時代までの総合的な成績が合否基準となる。留学生の場合は同様に高校時代の成績、プラスTOEFLのスコアだけ。アメリカの大学には入学機会も年に2回か3回はあるので、大学受験に失敗し1年間の浪人生活という事はまずない。

 卒業するのも確かに難しい。日本では入学した学生のほぼ100%が卒業するが、とある調査によれば、アメリカでの一般的な卒業率は5割ほど。つまり一緒に入学した学生の半分が、何らかの理由で卒業までに大学を離れていく計算になる。また大きな大学になればなるほど、在籍している学生はただの番号にしか過ぎない場合が多い。大学の規模が大きくなるほど成績の付け方が限りなくシビアになるので、学位を取得する前でドロップアウトせざるを得ないのだ。それから日本と同じ「四年制」でも、四年間で卒業する学生は多くはない。入学から卒業まで要した時間がピッタリ4年という学生が居るとすれば、それはむしろ希なケースと言えるだろう。それだけアメリカの学生は卒業までに紆余曲折を繰り返す。僕の友達は学位を2つ完了し、残り1年で3つ目を取得しようとしていた時に大学を去っていった。彼の場合、合計6年間を大学教育に費やした事になる。

 「入学するのが簡単だけど、卒業するのは難しい」というのは、大学入学までに知識を頭に溜め込む日本と、大学入学後に知識を補うアメリカの大きな違いだろう。日本の高校生の知的レベルはアメリカに比べてかなり高いと思う。しかし大学時代に両者は並び、そして大学院で立場が逆転してしまうのだ。日米両国で大学生活を経験した僕はそう感じる。日本の将来像を考えると杞憂してならないのは僕だけだろうか。


Last Update : 2002/10/01

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