日米大学比較(日々の勉強編)

Written by : Shotaro Watanabe

 「良く勉強する」、日本にいる頃ぼんやりと描いていたアメリカの大学生に対するイメージだ。遊んでいる学生も確かに多いアメリカ人だが、事実、留学生を含むアメリカの学生はよく勉強している。僕が描いていた想像は、実際に感じたものと大きくずれてはいなかった。

 僕が日本で大学生の頃に受けた試験は、通年の授業でせいぜい前期と後期の二回。提出する宿題もほとんどないので、それぞれにかかる比重が大きく、ほとんど一発勝負の様相を呈してくる。クラスで発言を求められる事もあまり無いし、試験と試験の谷間には勉強する必要性が無くなってしまうので、ついつい気が抜けて教科書を開く回数が減って行くのが本音。そして試験の結果と科目ごとの成績が悪くても、最終的な卒業証書が幅を利かせているのが日本の社会。

 セメスター制やクォーター制が一般的なアメリカでは、3〜4ヶ月の間に少なくとも3,4回はテストがある。しかも週単位でホームワークが課され、全てが累計的に加算された結果、最終的なグレードが付けられる。一つ一つの比重は小さいが、成績はそれの積み重なり。気が付いたら何時の間にか大変な事になっていたりするので常に気を抜けない。GPAが一定の基準以上でないと自動的にキックアウトされる可能性もある。ある程度勉強に時間を費やして成績を残していかないと、実際問題として学生という身分をキープできないのだ。そしてその大学生活で身に付けた実力が試されるのがアメリカ社会。

 アメリカの大学で仮に自分が学んでいる事に興味が薄れ、分厚い教科書を開いてもつまらないと感じたならば専攻を変えれば良いだけ。転部するとなると相当な覚悟が必用な日本とは大きく違う。もう自分は勉強する必要が無いと感じたら、大学を辞めて実社会で経験を積めば良い。世界で一番成功したビル・ゲイツその人は、2年でハーバードを自主退学している。もし卒業証書が必要になって大学に戻らなければいけないのなら、アメリカの大学はいつでも門戸を開けて待っていてくれる。日本とアメリカで学生が授業に望む態度が違うのは、そんな大学のシステム上の違いから来ているのかもしれない。


Last Update : 2002/10/01

>>コラム一覧に戻る


Copyright (C) 2004 Shinya Suzuki. All rights reserved.
質問はお気軽にどうぞ:shinya@iloveidaho.com